高校数学 数I 2次不等式の解法
概要
2次不等式は、2次関数の不等号を表すものであり、2次不等号を解く方法によって、不等式の解の範囲を求めることができます。2次不等式の解法は以下のステップで進められます。
- 2次不等式を標準形にする
- 不等式を満たす領域を導出する
- 解を求める
2次不等式の標準形
一般的に、2次不等式は以下の形で表されます。
ax^2 + bx + c > 0 (または ≤、≥、< の場合もある)
上記の式では、a、b、c は定数であり、x は変数です。2次不等式を解く前に、この式を標準形に変形する必要があります。
2次不等式の解法
以下の手順に従って、2次不等式を解くことができます。
- 2次不等式を標準形にする(必要な場合)
- 2次不等式を解くために、2次不等式を満たす領域を導出する
- 解を求める
以下、具体例を示します。
例題
2次不等式 3x^2 - 4x - 5 > 0 の解を求めよ。
解答
まず、2次不等式を標準形にします。
3x^2 - 4x - 5 > 0
次に、2次不等式を満たす領域を導出します。
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2次関数のグラフを描く 2次関数 y = 3x^2 - 4x - 5 のグラフを描きます。 グラフを描くために、頂点の x 座標と y 座標を求めます。
頂点の x 座標は、 -b / 2a で求められます。 この場合、a = 3、b = -4 なので、頂点の x 座標は -(-4) / 2(3) = 4/6 = 2/3 です。
頂点の y 座標は、頂点の x 座標を代入して求めます。 この場合、x = 2/3 を代入すると、y = 3(2/3)^2 - 4(2/3) - 5 = 3(4/9) - 8/3 - 5 = 12/9 - 8/3 - 5 = (4 - 8)/3 - 5 = -8/3 - 5 = -29/3 です。
グラフを描くと、頂点が (2/3, -29/3) であり、上に凸の形状を持つことが分かります。
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関数の増減を調べる 解を求めるためには、上に凸の場合と下に凸の場合で場合分けをする必要があります。 今回は上に凸の場合で考えます。
上に凸の場合、グラフの頂点から左側へ進む場合、関数値は増加します。 グラフの頂点から右側へ進む場合、関数値は減少します。
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2次関数の根を求める 2次関数 y = 3x^2 - 4x - 5 の根を求めるために、関数 y = 0 となる x を求めます。 つまり、3x^2 - 4x - 5 = 0 を解けば良いです。
2次方程式の解の公式を使うと、x = (4 ± √(16 - 4(3)(-5))) / 6 これを計算すると、x = (4 ± √(16 + 60)) / 6 = (4 ± √(76)) / 6 したがって、x = (4 + √(76)) / 6 または x = (4 - √(76)) / 6 です。
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解を求める 上に凸の場合、2次不等式の解は、根よりも小さい領域および根よりも大きい領域に分けられます。 したがって、解は、 (4 + √(76)) / 6 < x または x < (4 - √(76)) / 6 です。
以上が、2次不等式の解法の概要と具体例です。
高校数学 数Iの連立不等式の解法
概要
連立不等式とは、2つ以上の不等式が同時に成り立つような変数の範囲を求める問題です。高校数学 数Iでは、2つの不等式をグラフ上で表し、その共通部分を求めることで解を求める方法が主に使われます。
解法
連立不等式の解法を以下の手順で説明します。
- 与えられた複数の不等式をグラフ上に表します。
- 不等式が表す領域が共通している部分を確認します。
- 共通している領域の範囲を抽出し、解とする数値の範囲を求めます。
例題
以下の連立不等式の解を求めてみましょう。
2x + y ≤ 5
x - y > 1
解答
- まず、各不等式をグラフ上に表します。
不等式1: 2x + y ≤ 5
不等式2: x - y > 1
- 不等式が表す領域が共通している部分を確認します。
不等式1と不等式2の領域の共通部分は以下のようになります。
- 共通している領域の範囲を抽出し、解とする数値の範囲を求めます。
共通領域の範囲を求めると、-2 ≤ x ≤ 3, -5 ≤ y ≤ 3 となります。この範囲内の実数の組み合わせが連立不等式の解となります。
以上が高校数学 数Iの連立不等式の解法の概要となります。