高校数学の実数について
概要
実数は数の種類の一つであり、整数や有理数を含んだ数の集合です。実数は数直線上の点で表されます。
実数の特徴
- 実数は無限の精度を持ちます。つまり、どんなに小さな差異も表現することができます。
- 実数は連続的な順序を持ちます。つまり、数直線上での大小関係がはっきりと定義されています。
- 実数は四則演算に閉じています。つまり、実数同士の加算、減算、乗算、除算を行った結果もまた実数となります。
実数の表現方法
実数は一般的に小数で表されますが、他にも以下のような方法で表すこともできます。
- 割合やパーセント:数の相対的な大きさを示す際に使われます。
- 分数:有理数を表す際に使われます。
- 平方根や立方根:無理数を表す際に使われます。
例題と解答
例題1:
実数の中には有理数と無理数が存在します。以下の数を有理数か無理数か判別してください。
- √2
- 0.5
- -5
- π
解答1:
- √2: 無理数
- 0.5: 有理数
- -5: 有理数
- π: 無理数
例題2:
実数の四則演算を行い、結果を求めてください。
(2.5 + 3) × 4 - 7 ÷ 2
解答2:
(2.5 + 3) × 4 - 7 ÷ 2 = 5.5 × 4 - 7 ÷ 2 = 22 - 3.5 = 18.5
したがって、結果は18.5となります。
高校数学の絶対値について
概要
絶対値は、数値の正負に関係なくその値の距離を表す数学的な概念です。絶対値は非負の値を返し、数直線上での距離や、値の大小関係、式の変形など様々な場面で役立ちます。高校数学の範囲では、絶対値の性質や計算方法について学ぶことになります。
絶対値の定義
絶対値は、以下のように表されます。
|a|
ここで、a
は任意の数値です。絶対値が非負の値を返すため、「|a| ≥ 0
」が成り立ちます。
絶対値の計算は、以下のように行います。
a
が正数または0の場合、絶対値はa
となります。a
が負数の場合、絶対値は-a
となります。
絶対値の性質
絶対値には以下のような性質があります。
|a| = |b|
ならば、a = ±b
(a
はb
の正または負の同じ値)|a+b| ≤ |a| + |b|
|a-b| ≥ | |a| - |b| |
性質1は、絶対値が等しい2つの数は、それぞれの符号が異なる場合を除いて等しいことを示しています。
性質2は、絶対値の加法に関する不等式です。絶対値の和は、各絶対値の和以上になります。
性質3は、絶対値の減法に関する不等式です。絶対値の差は、絶対値の差以上になります。
例題と解答
例題1
次の数式の絶対値を求めよ。
|3 - 7|
解答1
3 - 7 = -4
なので、絶対値は|-4| = 4
となる。
例題2
2つの値aとbの絶対値が等しい場合、a
とb
の値は何か。
解答2
絶対値が等しい場合、性質1よりa = ±b
となる。つまり、a
はb
の正または負の同じ値である。